2020年5月22日(金)から、ポケットマルシェのテレビCM放映を開始いたしました。
生産者と消費者がポケットマルシェ上で直接繋がることで、生産者の「想い」が食卓へ伝わって「おいしい」に変わる、というメッセージを届けます。生産現場や食材の魅力が伝わるよう、ポケマル登録生産者の方々にご協力いただき制作いたしました。
<CM概要>
タイトル:「生産者の”想い”と 、あなたの”おいしい”を、つなげたい。」篇
放映期間:2020年5月22日(金)〜6月7日(日)
放映エリア:関東
動画URL:https://youtu.be/eCVlDkcWpQY
<ご協力いただいた生産者の皆様>
福島県喜多方市 江川正道さん( https://poke-m.com/producers/20 )
福島県福島市 加藤絵美さん( https://poke-m.com/producers/38 )
茨城県鉾田市 方波見真人さん( https://poke-m.com/producers/17080 )
茨城県鉾田市 石田和徳さん( https://poke-m.com/producers/54586 )
千葉県匝瑳市 椎名潤一さん( https://poke-m.com/producers/48551 )
千葉県山武郡芝山町 住田学さん( https://poke-m.com/producers/6728 )
<CM放映に寄せて:ポケットマルシェ代表取締役CEO 高橋博之 メッセージ>
今年2月、高校生が自分の暮らす地域社会の課題を見つけ、解決策を考え、実践するマイプロジェクトアワード東北サミット決勝大会で審査員をやらせてもらった。フィナーレの総評で、私は高校生たちにこう伝えた。
「世の中、未来予測があふれている。その予測された未来にどう対応するか。そんな話しか聞こえてこない。あなたはどう生きたいのか。あなたはどんな世界をつくりたいのか。その意思を聞いているのに誰も答えてくれない。その意思と予測された未来に開きがあるなら、そこを埋めようとすることこそが、人間が生きる意味なんじゃないのか。だから、まずは自分の意思を持つことが何より大事だ」。
あらゆる分野でシステム化が極限まで進んだ日本社会において、我々が最も苦手とすることが、この自分の意思を持つことではないだろうか。なぜなら、システムの中で最も評価されるのは、そのシステムの画一的な基準に順応できた人間であり、意思を持つことはむしろ弊害ですらあるからだ。明治以降の近代化の中で求められたのは、この精巧なシステムをつくりあげ、滞りなく回していくことであった。予測し、計画を立て、遂行していく上で、システムは絶大な力を発揮した。予測された未来という先取りした《正解》に最短距離で到達できるシステムを構築した国・企業が勝つ時代だった。
しかし私たちは今、そもそも未来は予測できないという事態に直面し、狼狽している。新型コロナウイルスの出現で、ありとあらゆる計画は水泡に帰した。迫りくる気候危機、人工知能の台頭で、未来はますます予測不能となっている。そのような想定外の事態にシステム的思考では太刀打ちできない。もはやどこにも《正解》はないのだ。だとすれば、自ら問いを立て、答えを探求する力を鍛え上げねばなるまい。その前提となるのが、自己の感情や価値観、美意識から内発的に湧き上がる意思に他ならない。
日本を発展に導いてきた現在の集権型の食の流通システムを、分散型の食のプラットフォームに変える。これが、ポケットマルシェが社会に示す意思だ。この生産者と消費者が直接つながるプラットフォームでは、意思ある生産者が花開き、そこに意思ある消費者が呼応する。多数の「生産の物語」と多数の「食卓の物語」が地続きとなり、無数の物語を生み出す。規格に囚われた既存の流通システムが陥ったコモディティ化とは真逆の、代替不可能な唯一無二の物語を。
誰も予期せぬコロナ禍で、ポケットマルシェでは今、多くの生産者と多くの消費者がつながっている。生産物の行き場を失い途方に暮れる生産者、外出自粛でストレスフルな生活を余儀なくされている消費者。異質な世界を生きる両者が出会い、互いに支え合い、生産者の「想い」と消費者の「おいしい」を共に分かち合い、想定外の世界を活き活きと楽しんでいる。
無彩色から、
百花繚乱する世界へ、
日本の食の景色を変える。
この意思を社会に明確に示す狼煙として、今回のテレビCMをつくった。一人でも多くのひとに、こんな世界があることを知ってもらいたい。自然災害などの想定外の事態が起きた際の我々の命綱となり、さらには日本の豊かな食を守り育てる道になると確信している。