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ポケットマルシェが「牛乳でスマイルプロジェクト」に参画、牛乳・乳製品の消費拡大を促進 調査に回答した酪農生産者の全員が資材・飼料高騰の影響を受ける、価格転嫁できない生産者は約7割 〜生産者支援金を活用した牛乳・乳製品の送料無料化を開始〜
2023.02.02
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生産者と消費者をつなぐ国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を運営する株式会社雨風太陽(本社:岩手県花巻市、代表取締役:高橋 博之、以下「当社」)は、2023年4月の乳価値上げを前に、酪農生産者を対象に資材や飼料高騰の影響を問う調査を実施しました。本調査の結果を受けて、牛乳・乳製品の消費拡大を促進すべく、農林水産省と一般社団法人Jミルクが立ち上げた「牛乳でスマイルプロジェクト」に参画し、2023年2月2日(木)より、牛乳・乳製品の送料無料化を開始します。

 

 

【プロジェクト参画の背景】

世界情勢の変化などによる、生産に必要な肥料や飼料、農業機械の燃料といった資材価格の高騰は、一次産業の現場に「生産コストの上昇」という影響を及ぼしています。生産者からは産業の持続を危ぶむ声も聞かれる一方で、そのような生産現場の実態が、サプライチェーンの端にいる消費者に伝わりづらいという現状があります。ですが、生産者が直面する困難は、いずれ消費者の食卓にも影響を及ぼします。

 

当社が2022年8月に行った資材高騰と一次生産物価格に関する調査(※1)では、約8割の生産者が、前年比で10%以上生産コストが増加していると回答しました。

 

また、この度、2023年4月の乳価値上げを前に、酪農生産者を対象に資材・飼料高騰に関する調査を行いました。その結果、すべての生産者に価格高騰の影響があり、うち約7割が値上がり分を商品代金に価格転嫁できていないという回答を得ました。

 

そこで当社は、酪農生産者の状況を発信し、消費者の理解を深め、牛乳・乳製品の消費拡大を促進するために、農林水産省と一般社団法人Jミルクが立ち上げた「牛乳でスマイルプロジェクト」(※2)に参画しました。今後も都市と地方をかきまぜて生産者と消費者をつなぐことを目的に、各種取り組みならびに情報発信を行ってまいります。

 

※1【資材高騰と一次生産物価格に関する生産者・消費者調査】約8割の生産者が、前年比10%以上の生産コスト増 

詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000114.000046526.html

 

※2 「牛乳でスマイルプロジェクト」

詳細:https://www.maff.go.jp/j/chikusan/gyunyu/lin/gyunyu_smile.html

 

【調査結果サマリ】

  • 調査対象のすべての生産者に、資材・飼料高騰の影響がある
  • 資材・飼料高騰の影響があると答えた生産者の約7割が、高騰分を商品代金に価格転嫁できていない
  • 今後「乳製品のさらなる値上げ」「酪農生産者の廃業」が予想される

 

【当社の取り組み】

 

本調査結果を受けて、酪農生産者がおかれている状況を発信し、消費者の理解を深め、乳・乳製品の消費拡大を促進するために、2023年2月2日(木)より、当社の生産者支援金(※)を活用した牛乳・乳製品の送料無料化を行います。

 

名称:牛乳消費でエールを送ろうキャンペーン

対象期間:2023年2月2日(木)〜2023年2月9日(木)*実施期間は予告なく変更の可能性あり

内容:ポケットマルシェに出品されている国産の生乳を使用した牛乳・乳製品の送料が無料となります。

商品一覧: https://onl.la/zsJy5eg

 

※生産者支援金:

気候変動や自然災害、世界情勢の変化などが原因で生産活動に影響を受けた生産者の支援をすべく、下記の取り組みを通して生産者支援金をプールしています。

 

■ ポケマルエポスカード

本カードを用いたポケットマルシェでのお買い物のご利用金額の1%分を生産者支援金としてプールしています。

詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000132.000046526.html

 

■ ポケマル収穫祭 お得に買って生産者を応援キャンペーン

2022年12月16日(金)〜25日(日)の期間中の合計購入点数×10円を生産者支援金としてプールしています。

詳細:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000126.000046526.html

 

■ ポケマルでんき

毎月のポケマルでんき利用料金のうち100円を生産者支援金としてプールしています。

詳細:https://denki.poke-m.com/

※現在、新規お申し込み受付を停止中です。

 

【調査結果】

■ 調査対象のすべての生産者に、資材・飼料高騰の影響がある

調査対象の酪農生産者全員が、資材や飼料代金の値上げの影響があると回答。昨年春と比較した際の値上げ幅は、平均2〜3割程度という結果となった。また、燃料代の高騰も重なって、生産コストが上昇しているという声もあった。

 

■ 資材・飼料高騰の影響があると答えた生産者の約7割が、高騰分を商品代金に価格転嫁できていない

資材・飼料高騰の影響があると答えた生産者の約7割が、高騰分を商品代金に価格転嫁できていないと回答した。価格転嫁できていない理由として「価格をあげて販売数が落ちることを懸念しているため」「乳価交渉を経て価格が決定するため、自身に価格決定権が無い」「資材の値上がりが続き、販売価格の調整が追いついていない」といった声があった。

サプライチェーンにおける生産者と消費者の分断が、価格転嫁を阻む要因の一つとなっていることが示唆された。

 

一方で、価格転嫁ができていると回答した生産者は3割程度おり、加工品を中心に値上げをしたという声があった。

 

■ 今後「乳製品のさらなる値上げ」や「酪農生産者の廃業」が予想される

現在の状況を受けて、生産者は安価な資材・飼料への変更や、飼料の自給率の向上、車両や備品等の経費削減に取り組んでいる。牛乳の廃棄量を削減するために、バター加工後のバターミルクを販売している等の声もあった。

 

また、今後予想される影響として「牛乳・乳製品のさらなる値上げ」や「生乳の廃棄量の増加」といった声のほか、「酪農生産者や、家畜人工授精師、運搬業従事者といった酪農に付随する者の廃業が考えられる。それに伴って地域が衰退する恐れがある。」と、その影響が酪農にとどまらないことを憂慮する意見もあった。

 

また、 ポケットマルシェに具体的に望むこととして「資材・飼料高騰分の送料の負担」や「牛乳・乳製品の特集」といった声があった。

 

[調査概要]

調査対象:「ポケットマルシェ」登録生産者

有効回答数:9件(酪農生産者)

調査方法:電話調査

調査期間:2023年1月27日(金)〜31日(火)

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