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【産直アプリを通じた関係人口創出に関する生産者調査】「お客さんが関係人口になっている」生産者は約6割、 生産者の8割以上が「地域を訪れる形の関係人口」創出に意欲的 〜約9割の生産者が地域活性に貢献したいと回答、地域経済への危機意識も窺える結果に〜
2022.02.15
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生産者と消費者をつなぐ国内最大級の産直アプリ「ポケットマルシェ(ポケマル)」を運営する株式会社ポケットマルシェ(本社:岩手県花巻市、代表取締役:高橋 博之、以下「当社」)は、関係人口の創出プロセスを明確化すべく昨年8月に発足した「関係人口研究室」による第1弾の消費者調査に続き、第2弾として、生産者530名を対象に、関係人口創出に関する意識や事例を明らかにする「産直アプリを通じた関係人口創出に関する生産者調査」を実施しました。

 

【調査結果サマリ】
1)「ポケットマルシェ」上での関係人口創出の実態について
約6割(58.6%)の生産者が「自分を気にかけてくれるお客さんがいる」と回答
「ポケットマルシェ」上では、生産者とユーザが「売り手と買い手」を超えた関係となり、関係人口が生まれている。

 

53名の生産者が「ポケットマルシェ」で知り合ったお客さんと「仲良くしている(販売・発送以外のやりとりをしている)」、32名の生産者が「自分の生産現場にお客さんが来たことがある」と回答
「ポケットマルシェ」上で「オンラインを主体とした関係人口」や、オンラインを契機に「地域を訪れる形の関係人口」が生まれている。

 

2)「地域を訪れる形の関係人口」に関する意識
約9割(89%)の生産者が「生産活動を通して地域を盛り上げる等の貢献をしたい」と回答
多くの生産者が地域活性への意欲を持つことがわかる。

 

「お客さんに自分が住んでいる地域に関心をもってほしい」と回答した生産者は9割以上(92.5%)、「お客さんに自分が住んでいる地域を訪問してほしい」と回答した生産者は8割以上(82.3%)
回答した生産者の多くに、「地域を訪れる形の関係人口」を創出する意欲がある。理由は「地域活性化や経済的な効果」が最多。

 

5割以上(54.1%)の生産者が「体験商品」の出品を行いたいと回答
「地域を訪れる形の関係人口」を創出するきっかけとなり得る、生産現場での収穫体験などを提供する「体験商品」への出品意欲が見られた。

 

【総括】
「ポケットマルシェ」を通じて、生産者は消費者と「売り手と買い手」を超えた関係を構築し、オンライン上でも関係人口が生まれていることを本調査で可視化しました。また、近年、地方自治体が関係人口創出に向けた取り組みを積極的に実施する中で、生産者も「地域を活性化したい」などの理由から、地域を消費者が訪れる形の関係人口の創出に意欲を示していることがわかりました。さらに、「地域を訪れる形の関係人口」を創出するきっかけとなり得る「体験商品」への出品意欲があることも判明しました。

 

当社では今後、生産者とユーザの関係構築や、体験商品の出品をサポートしていくことで、関係人口創出に向けた取り組みを生産者とともに進めていきます。

 

【調査背景】
近年、地方における人口減少や高齢化による「地域づくりの担い手不足」という課題を受け、総務省が「関係人口創出・拡大事業」を実施するなど、地域や地域の人々と多様に関わる人々を指す「関係人口」創出の機運が高まっています。特に、コロナ禍の影響で遠方を訪れることが困難になっている今、オンライン購買を契機にした関係人口の創出が注目を集めています。

 

「関係人口」とは、当社代表高橋が、2016年に著書「都市と地方をかきまぜる」内で国内において初めて刊行物にて発表した概念です。当社は、産直アプリの運営や、自治体向け「食を通じた関係人口創出事業」の展開など、「関係人口の創出」を意図した取り組みを拡大してきました。

 

また、昨年発足した「関係人口研究室」は、産直アプリ運営で培ったノウハウ等を活用しつつ、一次産品のオンライン購買を契機とした関係人口の創出プロセスを明確化すると共に、今後、創出プロセスを広く発信し、より多くのプレーヤーが関係人口創出を推進可能な社会の実現を目指しています。第1弾として「ポケットマルシェ」のユーザ5,600名を対象に行った昨年8月の調査では、生産者と関係が深いユーザの約7割が地域を訪れたいと考えていることなどがわかりました。
調査結果:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000046526.html

 

この度、生産者の関係人口に関する意識や事例を明らかにすべく、「ポケットマルシェ」登録生産者のうち530名を対象に「産直アプリを通じた関係人口創出に関する生産者調査」を実施しました。

 

【調査結果詳細】
1)「ポケットマルシェ」上での関係人口創出の実態について
◆ 約6割(58.6%)の生産者が「自分を気にかけてくれるお客さんがいる」と回答

自分を気にかけてくれる・応援してくれるユーザの有無を問う設問では、58.6%の生産者が「いる」と回答した。また、「いる」と回答した生産者に、そのようなユーザの人数を尋ねたところ、平均10名という結果となった。「ポケットマルシェ」上では、生産者とユーザが単なる「売り手と買い手」を超えた関係となり、関係人口が生まれていることがわかる。

 

◆ 53名の生産者が「ポケットマルシェ」で知り合ったお客さんと「仲良くしている(販売・発送以外のやりとりをしている)」、32名の生産者が「自分の生産現場にお客さんが来たことがある」と回答

「ポケットマルシェ」上で知り合ったユーザとの関係性を問う設問では、341名の生産者が「名前(ニックネーム・本名いずれか)を覚えている」、152名の生産者が「そのお客さんの体調や地域の災害などを気にかける」と回答するなど、今後関係人口を生み出し得る関係性がみられた。

 

また、53名の生産者が「仲良くしている(販売・発送以外のやりとりをしている)」、32名の生産者が「生産現場に来たことがある」と回答し、「ポケットマルシェ」上で「オンラインを主体とした関係人口」や、オンラインを契機に「地域を訪れる形の関係人口」が生まれていることがわかる。

 

2)「地域を訪れる形の関係人口」に関する意識
◆ 約9割(89%)の生産者が「生産活動を通して地域を盛り上げる等の貢献をしたい」と回答

生産活動を通じて、地域を盛り上げる等の貢献をしたいかを問う設問では、89%の生産者が「そう思う」と回答し、多くの生産者が地域活性への意欲を持っていることがわかった。

 

◆ 「お客さんに自分が住んでいる地域に関心をもってほしい」と回答した生産者は9割以上(92.5%)、「お客さんに自分が住んでいる地域を訪問してほしい」と回答した生産者は8割以上(82.3%)

「ポケットマルシェ」のユーザに自分が住んでいる地域に関心を持ってほしいか、を問う設問では、「そう思う」「ややそう思う」と回答した生産者が合計で92.5%となった。自分が住んでいる地域を訪問してほしいか、を問う設問では、「そう思う」「ややそう思う」と回答した生産者は合計で82.3%だった。回答した生産者の多くに、「地域を訪れる形の関係人口」を創出する意欲があることがわかった。

その理由を問う設問への回答(注)は「地域活性化や経済的な効果」が23.6%で最多となり、地域経済の停滞を課題と捉えている生産者がいることが推察できる。

 

注:「自分が住んでいる地域について、関心をもってほしい、または訪問してほしいと答えた方にお伺いします。その理由を具体的に教えてください。」という設問に対する自由回答を当社で分類。

 

◆ 5割以上(54.1%)の生産者が「体験商品」の出品を行いたいと回答

ユーザが「地域を訪れる形の関係人口」となる一つのきっかけとして、「生産現場で収穫体験ができる」といった機会を提供する「体験商品」がある。生産者に「体験商品」の出品意欲を問う設問では、合計で54.1%の生産者が「出品したいと思う」と回答した。

その理由を問う設問では「お客さんと親しくなれて、理解が深まるから」「目の前で喜んでくれる姿が見たいから」などの回答が見られた。

 

■ 体験商品の出品例
フルプロ農園での農業体験 ¥2,200(税込)
徳永虎千代さん(長野県須坂市)


商品概要:
長野県須坂市のフルプロ農園にて、農作業を行う体験商品です。季節ごとに作業内容が異なりますが、収穫の時期であればその場でりんごを試食することもできます。
https://poke-m.com/products/139454

 

鯛になるタイ験 & 塩釜体験ランチ ¥13,200(税込)
橋本純さん(三重県度会郡南伊勢町)


商品概要:
三重県度会郡南伊勢町の友栄水産の真鯛の養殖場にて、生け簀のなかで、鯛と一緒に泳げる体験商品です。体験費用、焼きたて真鯛の塩釜と鯛めしのランチ代金が含まれています。
https://poke-m.com/products/215378

 

【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年11月25日〜12月3日
調査対象:2021年11月時点で「ポケットマルシェ」へ登録済の生産者
回答人数:531名

 

【関係人口の考案者である当社代表 高橋博之のコメント】
都会から遠く離れた地域にも関わりを持ち続けようと主体的・能動的に動く都市住民たちは、常に自分の関心と地方の地域課題の接点を探している。つまり、観客席からお節介にも“関わりしろ”のある地方のグラウンドに降りようとしているのだ。東日本大震災の被災地に駆けつけたボランティアがまさにそうだった。このような人たちを、私は「関係人口」と名付け、社会に提唱してきた。この「関係人口」を地域再生主体として、農漁業者の生産活動や地域課題の解決に参加させていくことができれば、生産者や地域住民の当事者意識も涵養され、外と内の協働による課題解決が始まる。たとえ人口が量的に減っても、地方の現場に関わる人が増えていく人口の「質的変換」がなされれば、地域社会の再生は可能なはずだ。その突破口を切り拓く可能性が「食」にはあることを示したい。

 

【関係人口研究室概要】
「一次産品のオンライン購買」を契機とした関係人口の創出プロセスと、その評価指標を明確化すべく2021年8月に当社内にて発足。産直アプリ運営で培ったノウハウ・データ等を活用しつつ、継続的な大規模調査にも取り組んでいる。研究成果を広く発信し、自治体・企業などより多くのプレーヤーが関係人口創出を推進できる社会の実現を目指す。当社は、2020年11月に一般財団法人社会変革推進財団により、休眠預金等活用法に基づく「地域活性化ソーシャルビジネス成長支援事業」の実行団体として採択されており、同財団からの支援のもと本取り組みを加速している。

 

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